No.115
***イギリスらしく、イギリスらしからず フランス服地ブランド ドーメル***
Instagramでは、ドーメルの美しいブルーグリーンのスーツをご覧いただきました。
本当にあの色や質感
中々、私なんぞの写真の腕ではお伝えできません。
ドーメルは
180年の歴史を誇るフランスの名門の服地ブランドです。
地理好きの方は
「えっ?世界三大毛織物はイタリアのビエラ、イギリスのハダースフィールド、日本の尾州 でしょう?なんでフランス??」とおっしゃいます。
そうなんです!
ドーメルは1842年にジョーンズ・ドーメルがイギリスの毛織物をフランスに輸入したことから始まります。
多くの名門服地ブランドがイギリスやイタリアに拠点を置く中、フランスが拠点というのは珍しいですよね。
ファッションを牽引し、最先端のデザインを生み出すフランスと
伝統的な技術と品質をもつ英国の織物をうまく融合させ
名門服地ブランドとしての地位を不動のものにしました。
今も、英国的な伝統や格式を重んじながら、
常に新しい技術やマーケティングに基づいたリサーチ、デザインを積極的に導入しているそうです。
そういったドーメルの戦略・開発・マーケティング責任者が未来の6代目 ビクター・ドーメル氏、現当主はドミニク・ドーメル氏。何かの雑誌でお二人の対談と写真を拝見いたしました。
そこでもやはり
「イノベーションとクリエイティビティ」がキーワードだと話しておられました。
この攻めの生地作りこそが、あの魅力的な生地を生み出しているのだと感じました。
そうそう、昨年「サンローラン展」に行きましたが、その中の展示で1966年に発表された女性のためのタキシードコレクション「スモーキング」に使われたのはドーメルの生地だったそうです。
女性はドレスを着るのが当たり前だった時代、これは大きな「革命」だったそうで、
サンローランとドーメルのイノベーションが呼び合ったのだろうかと勝手に思うTAROO.なのでございます。