No.35
***漆黒の礼服***
光沢のない、上質な漆黒の生地でサイズ感やシルエットにこだわってつくられたこの礼服は、
喪の服装でございます。
漆黒は深い悲しみの色であり、故人に対して哀悼の意を表します。
喪の服装をお召しになるときは次の点をご確認ください。
□光沢のない、深い黒の生地である事。
□白シャツに光沢のない黒いネクタイ(ネクタイピン・カフスはしない)
□靴は黒の内羽根でストレートチップ
□ベルトも黒無地(ワニ革など殺生を連想させるものは避ける)
□結婚指輪以外のアクサセリーは外しておく。
もう一つ気になる点があるかと思います。
「この礼服は結婚式には着られないの?」ということです。
洋服屋といたしましては、おすすめ致しかねます。慶事に着る礼服は黒でも光沢のある生地をつかいます。結婚式で黒を着るのは日本だけの習慣のようです。
一般的にも結婚式に招かれた時、黒よりダークスーツを着用する事が多くなってまいりました。
しかし、一定以上の年齢の方には、結婚式は黒という認識があります。お身内での結婚式では、ご親族のご意向を尊重され、結婚式の黒は日本独特のルールだということだけ頭の片隅におかれておくといいと思います。
礼服(フォーマル)とは、冠婚葬祭に着る服の事を申しますが、原則 冠婚と葬祭でお召しになる服は別だとお考えください。
カンパネラでは、シンプルなシルエットの中にもエレガントを忘れない漆黒の礼服をお仕立てしております。
大勢で並ぶことが多い礼服だからこそ、場面にふさわしい生地選び、デザイン選びを大切にしております。
日本の洋服文化は歴史が浅く、礼服のマナーやルールが独特であったり、欧州の影響を複雑に受けていたりします。わからないことがありましたら、お気軽にお尋ねください。
フォーマルウェアマイスター、フォーマルスペシャリストとして自信をもってお答いたします。